十夜ヶ橋の通夜堂にて起床!
4時起床。
かねてから、様々な人々に脅され続けた「別格七番」を打つ日がやってきました(>_<)
通常通りに行っても野宿適地はなく、然りとて十夜ヶ橋の通夜堂からでも歩くと往復40kmくらい・・・と、非常に打ちづらい場所にあるそうです。
しかも800mの山の上って・・・(;´Д`)
こうなったら、托鉢遍路のオッサン達に勧められたように!
電車を使って歩く距離を往復20kmまで縮め→更に必要ない荷物は通夜堂に置いていこう・・・。
ずっと登りっぱなしの道らしいので、フル装備なんぞで行ったら死んでまうわ!!(;´Д`)
(ちなみに昨日の様子はこちら↓↓)
出発準備完了!
とりあえず、山谷袋のみでもいいかな?とも思いましたが、如何せん相手は山。
ワタクシの想像では何時なんどきピンチになるやもしれず。
やはり、必要の無い荷物だけ残して、バックパックで行った方が良かろう・・・。
しかし、お寺からは荷物の保管は自己責任でと釘を挿されています。
フル装備リュックを置いて行くだけなら、持とうとした時点で盗む気無くすと思うので、盗まれない自信がありますがw
テントなりリュックなり、細々とした物を単品づつ置いて行くのはやはり心配。
なので、押し入れに積んである布団の裏にスペースを作り→そこに全ての荷物を隠し→さらに毛布をかけての二重の偽装工作を行います。
持っていくものは最低限の品、さらに登山を想定して・・・。
納経帳・数珠・輪袈裟の参拝セット。チビ蝋燭2本・納め札は必要数だけ。
あとは、ダウンと雨具、飢えが一番の大敵なので弁当箱に白飯を詰め、オカズはコロッケ・カキフライ。
予備食としてパン二つ・カロリーメイトと飴。
さらに、忘れちゃならない、お茶1.5L。
これでトラブルがあっても大丈夫と思われ!?
電車でGO!
出発準備が整ったところで、前代未聞の5時50分出発!
まだ暗い中、たまに迷子になりつつ「五郎駅」に到着し→6時32分の始発で出発。
小さな無人駅なので、昨日、ここまで電車でワープしてこなかったら絶対にたどり着けてなかったわ~w
ちなみに、本日の計画としては、まずは「五郎駅」から「西大洲駅」まで電車で移動。
「西大洲駅」から「別格七番札所」までの往復20kmの道程は徒歩で。
でもって、「西大洲駅」からの帰路は電車で戻ってくる予定です。
昨夜は睡眠時間が足りなかったらしく、体がダルダルなので、到着までの間うたた寝しつつのHPとMPの充実を図ります。
もちろん、恥ずかしいので、白衣は脱いで乗車していますが何か?( ̄▽ ̄)
別格七番札所攻略作戦開始!
6時53分に「西大洲駅」に到着(標高10m)→7時出発。
先日「別格六番札所 龍光院」から「別格七番札所」に電話をかけてもらった際。
「従来の歩き遍路道の初っ端は、崩落して通行止めになっている」と聞いていたので、途中までは車道経由で歩く予定です。
(別格六番札所での詳細はこちら↓↓)
ちなみに、車道の車遍路用の案内板を見ると「七番まで13km」と書かれております。
道路は延々と緩い登り坂が蛇行しながら続いているわけですが、正味な話、体が軽い!!
天使の羽のクラリーノの如く!!
軽やかな足取りで進むワタクシです( ̄ー ̄)
荷物が軽いと、こうも違うものなのか・・・(;´Д`)
別格七番札所へ!
8時30分。歩き始めて1時間半が経ちました。
先日の「別格七番札所」との電話では、ショートカットの歩き遍路道(山道)でも「登り4時間、下り3時間」と言われましたが。
七番札所までは車道経由で残り10km。
午前中に余裕で着けるんじゃねーか!?
しかし、まだまだ油断は出来ません。
今歩いている道は、実は遍路地図に載っている道ではないんじゃなかろうか?という一抹の不安感・・・。
普段は遍路シール等、歩き遍路用の道しるべを頼って歩いていますが、それが一切見当たらないのは別格ルートだから!?
それとも違う道に迷い込んでるから??
まあ、行って戻って来れるなら車道でも遍路道でもどっちでもいーか( ̄▽ ̄)
道しるべ発見!
9時11分、車道距離で寺まで7km地点にて突如、歩き遍路用の道しるべを発見!
通ってきた道は正解だったらしく、ひとまず安心です。
この山道を通ると、寺まであと3kmと4km分をショートカットできるらしく。
山道だろうが急坂であろうが、今のワタクシに不可能はないザンス!!(・∀・)
軽い荷物の最大のメリットは、肩や背中が痛くならないので、頻繁に休憩をせずとも進める事。
さらに、休憩の際もいつもであれば座り込んでしまう所を、数十秒立ち止まるだけで充分って事。
軽荷物で30~40kmの距離を歩くよりも、20kgの荷物で20~25kmの距離を歩く方がよっぽど修行・・・。
否!苦行なんだなって事が、よ~く身に染みて分かりましたw
カモシカの如く!・・・いや、速き事風の如しで山道をゆくワタクシ!!(・∀・)
別格七番札所到着!
その後も足取り軽やかに、山道を進み続けるワタクシ。
結局、10時には「別格第七番札所 金山出石寺」(標高800m)にたどり着く事が出来ました。
- 宗派 真言宗御室派
- 創建 永徳年間(1381年~1384年)
- 開山 道教
- 本尊 千手観世音菩薩
- 四国別格二十霊場第七番札所、四国三十三観音霊場第十八番札所、西瀬戸三観音霊場、伊予十観音霊場第五番札所、伊予道十観音霊場第九番札所、伊予巡錫二十一霊場第十九番札所南予七福神霊場(寿老人)
- 別称は「おいずし」
御真言 おん ばさら たらま きりく
御詠歌 くもりなき 二名の島の 金山に みのりの光 かがやくを見よ
「登り4時間、下り3時間」という事でしたが、結局3時間ジャストで到着出来ました。
山装備の意味は!?食料の意味は!?
こんな事なら電車に乗る必要はなかった・・・(;´Д`)
おまけ
山門前の掲示物
なるほど!!(・∀・)
参拝終了!
参拝も終了し→納経・珠ゲット。
納経所にいたのは、先日、電話で親切丁寧な対応をしてくれた若いお坊さんと奥さんらしい若い女性。
なかなか気さくで話易い人達だったので、少々話し込み、10時43分に寺出発。
山門を出たところで「お遍路さーん!」とお坊さんが追いかけてきてくれ「重くなりますがどうぞ」と、バナナとミカンをお接待して頂きました。
有り難うございますm(__)m
ちなみに金山出石寺では、素泊まりにはなるけれど宿坊も用意されていて、夕方に到着した野宿旅の人用に通夜堂にもなる物置小屋もあるそうです。
境内にはうどん屋もあり、16時くらいまでは営業しているそう。
人気の無い山奥のお寺はホント良い人達が多いです。
特に別格やその他。
おまけ
遍路道途中にあった道しるべ
納得!!(・∀・)
再会!
その後順調に歩みを進め→12時過ぎに、一昨日お逢いした「松山までの区切り打ち横浜オジサン」に遭遇。
今日は出石寺の宿坊に泊まるそうで、カップラーメンも用意してきたとの事。
(横浜オジサンとの出会いはこちら↓↓)
今回の旅のスケジュール表を見せてもらったのですが、一週間くらいしか休みを取っていないので、なんと!四十四番札所で打ち止め!!
次回、また久万高原まで戻ってきて→四十五番札所から打ち始めるとの事。
うわ~大変!(;´∩`)←遍路をした事があれば、この面倒さが解るはず!?
さらに、何よりも痛いのが!!
現在、別格一番と九番で売られている親玉を未だにゲットしてない事。
来年からしばらくは、一番だけでの取り扱いになるので、せめて松山市へ向かう途中の九番へ、どんな手段を使ってでも立ち寄り、親玉ゲットすべきでは!?
・・・と、要らぬお節介を焼いてしまいましたが。
飛行機の時間がギリギリなので、久万高原からバスで松山直行だそうです。
一番といえば、これまた山奥の交通が不便なお寺。
再度行くとなると、大変そうだわ~(;´∩`)
(別格一番札所攻略の様子はこちら↓↓)
横浜のオジサンからは、バナナとオハギをお接待して頂きました。
有り難うございますm(__)m
西大洲駅到着!
その後、間もなく本日のスタート地、西大洲駅に到着。
ここから十夜ヶ橋までは6.3km程度なので、歩いて戻っても、充分納経に間に合いそうざんす。
まずは、駅のそばのお店の前で、帰りの道程の確認をしていると。
中からオジサンが出てきて「昼御飯は食べたのか?」とクリームパンと缶コーヒーをお接待してくれ、納め札を受け取って頂きました。
有り難うございますm(__)m
別格第八番札所到着!
そして15時過ぎ。
いつものノロノロお遍路さんではなく、テクテクお遍路さんのワタクシは、無事「別格第八番札所 十夜ヶ橋」に到着。
- 宗派 真言宗御室派
- 創建 永徳年間(1381年~1384年)
- 開山 弘法大師
- 本尊 弥勒菩薩
- 本尊が千手観音の本坊と、本尊が弥勒菩薩の境外仏堂「弘法大師 御野宿所 十夜ヶ橋大師堂」からなる。
- 四国別格二十霊場第八番札所、四国八十八ヶ所番外札所、南予七福神霊場(福禄寿尊)
御真言 おん まいたれいや そわか
御詠歌 行き悩む 浮世の人を 渡さずば 一夜も十夜の 橋とおもほゆ
参拝、納経、珠ゲット!
ちなみに「十夜ヶ橋」の由来ですが。
今から1200余年前、お大師さんが四国巡錫中、この辺りで日が暮れてしまい、泊まれる所もなく空腹のまま小川にかけた土橋の下で野宿をされた場所が、現在の「十夜ヶ橋」だそうでして。
僅か一夜の事ながら、それこそ十夜の長に感じられる思いで過ごし、「行き悩む 浮世の人を 渡さずば 一夜も十夜の橋と思ほゆ」」と詠まれたそうです。
そこから「十夜ヶ橋」という名前が付いたと言われ、お遍路さんが橋の上を通る時、杖をつかないという風習もこの話から起こったと伝えられています。
でもって、これが例の橋の下。
「弘法大師御野宿所」であります。
今は、四国霊場唯一の野宿修行道場となっており、申し出ればゴザを貸与してくれ、素敵な一夜を過ごせるそうですが・・・。
上はR56。ひっきりなしで車が通り、キャンプ地としては如何なものかとw
お大師さんには申し訳ないが、今夜も電気付き布団付き、それも無料の通夜堂で眠れる事の何て幸せな事。
「誰もいないから、ま、いっかw」って事で、お馴染みの半額惣菜をツマミに晩酌しつつ→就寝。
おまけ
2008年四国遍路での「十夜ヶ橋」での様子はこちらで。
歩行距離 25.3kmくらい
お接待された物 みかん・バナナ・オハギ・バナナ・クリームパン・缶コーヒー
- 賽銭 4円
- 納経 600円
- 念珠玉 1200円
- 緑茶 125円
- 線香 126円
- 湯引きハモ 372円
- 餃子 99円
- ジャンボいなり 140円
- デラックス海苔弁 210円
- 納豆 98円
- 牛乳 73円
- 電車賃 200円
- 酒 360円くらい
計3607円くらい
本日の日記はいかがでしたでしょうか?
2018年の西日本豪雨で被災された十夜ヶ橋は、現在も再建の最中だそうです。
そんな大変な中でも、通夜堂を用意して下さっているのは、宿泊地に困って途方に暮れたお大師さんのエピソードを持つ霊場ならではだなと、思ってみたり。
早い復興をお祈りいたします。
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つーわけで、To be continued!(・∀・)
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