古竜湖キャンプ場にて起床!

6時起床。

相変わらず、室内なのに虫が多い。

どこから入ってくるんだろう・・・(^_^;)

手持ちのバゲットとポテトポタージュで朝ご飯。

本日は雨予報でしたが、外はまだまだ曇り空。

これは、観光に出るしかないでっしゃろ!

そもそも、雨風に打たれない為のバンガロー泊・・・( ̄▽ ̄)

降ってきた時点でUターンっつう事で、9時出発です。

(昨日の様子はこちら↓↓)

北海道・東北カブ旅13日目~さらば!うつくしまふくしま!!

2013年8月22日



第一のミッションはコチラ!

R13→r19山形山寺線経由で、10時『JR山寺駅』に到着。

この界隈の観光地筆頭株といえば!?

【閑さや 岩にしみいる 蝉の声】と詠んだ「俳人 松尾芭蕉」でも知られる『山寺立石寺』ざんすよね~(・∀・)

しかし、駅の周辺は土産物屋と有料駐車場ばかり。

普通車で500円が相場です。

2013/ 8/23 9:58 山寺の麓は土産物屋ばかり

ワタクシの場合は、自転車に毛が生えたようなもんですからと『JR山寺駅』の片隅に駐輪させて頂きます( ̄▽ ̄)

歩いて数分で、慈覚大師作の薬師如来像が安置され、伝教大師以来の不滅の宝灯が灯るという『根本中堂』へ到着。

2013/ 8/23 10:06  根本中堂

宝珠山 阿所川院 立石寺

  • 宗派 天台宗
  • 創建 貞観2年(860年)
  • 開山 天台座主第3世慈覚大師円仁
  • 本尊 薬師如来
  • 四寺廻廊、最上三十三観音霊場第二番札所
  • 奥之院は境内にある『如法堂』

御詠歌 みほとけの  ちかひはおもき  りうしやくじ  ねがふこころは  かろくありとも

宝珠山 阿所川院 立石寺』は860年に清和天皇の勅願によって慈覚大師が開山した天台宗の御山。

境内35万坪の自然の岩山に40余の堂塔を配し、平安初期以来の山岳仏教の歴史を物語る日本を代表する霊場です。

根本中堂』は立石寺という御山全体の寺院の本堂に当たるそうで、なかなかの賑わいです。

根本中堂

  • 延文元年(1356年)初代山形城主・斯波兼頼が再建。
  • 入母屋造の5間4面の建物で、ブナ材の建築物では日本最古と云われる。
  • 国指定重要文化財

ちなみに、立石寺の灯火は、伝教大師が比叡山に灯した「不滅の法灯」から開山の際に分けられた物だそうでして。

織田信長の焼き討ち後、延暦寺を再建した際には、逆に立石寺の灯火を分けたと伝えられているとの事。


階段上りスタート!

そんなわけで、奥の院までは片道700m。標高差159m、1015段の階段上りのスタートです。

バンガロー!もとい、ガンバロー!!(^o^)丿

・・・と、思う間もなく登場した御神籤の皆様。

2013/ 8/23 10:21 御御籤各種

災転(サイコロ)くじに、運気上昇みくじ、万福みくじなどなど・・・。

御神籤の博覧会や~( ̄▽ ̄)


さらに先へ進んで『宝物殿』に到着。

【山寺1100余年の歴史を物語る文化財を展示する】・・・ですって~

200円か~どうすっかな~(;´Д`)

なんですと!?・・・【夏の特別展~幽霊 画像云々】・・・ですって!?

2013/ 8/23 10:23 夏の特別展~幽霊 画像云々

これは是非入らねば!!( ̄^ ̄)


宝物殿に潜入!

さっそく入館してみると、中には室町時代末期作の十二天絵像や慈覚大師の所持品等etc・・・。

現在の技術で作る事は不可能と言われる「総刺繍釈迦如来涅槃像」など、なかなか見て楽しめるものが多く、お値段以上の品揃えです。

さらに「妙法蓮華経経典8巻」に至っては!

  1. 紺色の紙に、金粉を膠で溶かした物で、一字を書いて香を焚く。
  2. 立って座って三面礼拝。(延々とこれを繰り返す)

・・・と、一字一字に修行を重ねて書き写された物だそうで、とんでもなく手間暇かかってて凄いな~と思いました。

肝心の幽霊画は2点を抜かし、残りは素人並みのレベルのトホホ感w

まあ、常設展示が良かったからいっか!(・∀・)



『山寺 立石寺』秘話

帰り際、受付のオジサンに

ワタクシ
天台宗ってお経的には南無何なんですか~!?

・・・と、かなり馬鹿丸出しの質問をしてみると。

オジサン
天台宗だけど、山寺は南無妙法蓮華経なんです

・・・と小馬鹿にもされず教えてくれました。

※通常の天台宗は「南無阿弥陀仏」のようです

他に客が居なかった事もあり、そのまま『山寺 立石寺』についてアレコレ教えて頂く。

オジサン曰く、この地は慈覚大師が開山する前からの「地元の人々の信仰の場」であったそう。

詳しい経緯までは聞きませんでしたが、色々と信仰が入り乱れているので「天台宗だけど南無妙法蓮華経」なんだそうです。

その他、貴重過ぎてここのセキュリティ下では展示する事が出来ないお宝があるとか。

かといって防犯対策の行き届いた東京などの博物館に貸し出すと、ほぼ返してくれない話とか。

(そちらの施設に管理させとくのは安全面で心配。こちらで管理しますという理由らしい)

ちなみに、岩手県の世界遺産『中尊寺』なんかは相当、防犯面に県を挙げて金を注ぎ込んで、ようやく様々な貴重品を展示できるようになったそう。

幽霊画などは檀家からの寄進や供養目的で収められた物(なので、どう考えても素人っぽい作品も多い)。

などなど聞いて良かった裏情報?を教えて頂けました。


再度スタート!

宝物殿』を出て数歩歩くと、目の前にはお茶屋。

ついつい、玉こんにゃく(100円)に手を出してみたり。

2013/ 8/23 11:01 玉こんにゃく(100円)

さらに斜め向かいには【写経してみませんか?ご自由にどうぞ】と、書かれた看板がある『常行念仏堂

入ってみれば、般若心経が書かれた台紙と半紙、筆ペン、写経の仕方が書いてある説明文が置いてあります。

で、最後に祭壇に収めて、供養料として1000円納めるのだそうです。

却下!!( ̄^ ̄)

半径数十m以内にしてこれ。

なかなか先に進ませてくれませんw

ここはお寺のワンダーランドや!!(・∀・)


再々度スタート!

色々と足を引っ張られましたが、11時12分。

自称「日本を代表する霊場の入口」とやらの山門にたどり着きました。

2013/ 8/23 11:12  山寺立石寺の山門到着!

山門

  •  鎌倉時代の建立と云われている。
  • 奥之院までは800段強
この先へ進むには、拝観料300円を支払わねばなりません。

・・・払いますけど( ̄▽ ̄)


石段を一段二段と登る毎に、ワタクシ共の煩悩が消滅すると信仰されている修行の霊場・・・。

2013/ 8/23 11:15 煩悩消滅ちう

これが登らずにいられましょうか!


11時15分『姥堂』に到着。

冥府の三途の川の畔で待つ脱衣婆を祀っているお堂です。

2013/ 8/23 11:16 姥堂到着!

ここから下は地獄で上が極楽という浄土口。

そばの岩清水で心身を清め、新しい着物に着替えて極楽に登り、古い衣服は堂内の脱衣婆に奉納。

さらに『姥堂』から先の石段を登る事によって、欲望や穢れを消滅させ、明るく正しい人間なろうというものです。


その後も着々と高度を上げつつ・・・。

11時27分『仁王門』に到着。

2013/ 8/23 11:27 仁王門に到着!

こちらは、嘉永元年(1848年)に再建された、けやき材造りの門で、屋根は銅板葺の入母屋造り。

左右に安置された仁王尊像は運慶の弟子たちの作と云われ、邪心をもつ者は登ってはいけないと睨みをきかせています。



奥之院到着!

さらに階段を上り続けて・・・。

11時34分、『奥之院 如法堂』と『大仏殿』に到着。

2013/ 8/23 11:34 奥の院 如法堂と大仏殿①

2013/ 8/23 11:34 奥の院 如法堂と大仏殿②

向かって左が『大仏殿』で右が『奥之院 如法堂

奥之院 如法堂』には,立石寺を開山した「慈覚大師円仁が中国で修業中に持ち歩いた釈迦如来と多宝如来をご本尊として祀っているそう。

また『大仏殿』には高さ5mの金色の阿弥陀如来像が安置され、毎日、卒塔婆供養が行われているとの事。

つーわけで、一応、お参りして終了。

2013/ 8/23 11:47  奥之院から麓を望む

さらに『奥の院 如法堂』から先の道へと進むと、あれに見えるは『釈迦ケ峰』です。

2013/ 8/23 11:48 釈迦ケ峰

古くから修行の場とされ、岩場から転落死する恐れもある事から、現在は修行者以外の立ち入りは禁じられているとの事。

そんなこんなで、ゴールは「慈覚大師円仁」を祀るお堂である『開山堂』です。

2013/ 8/23 11:51 開山堂と納経堂

慈覚大師の木造の尊像が安置されて居り、朝夕には食飯と香を供え、お勤めが行われているそうです。

そんでもって、左の岩の上の赤い小さな堂は写経を納める『納経堂』で山内一古い建物との事。

おまけ① 多分、釈迦ケ峰方面への登山口。

2013/ 8/23 11:54 一般客立ち入り禁止

おまけ② 振り返れば、列車view

2013/ 8/23 11:55 眼下には鉄路

参拝も終わり一番心に残ったのは、背負子に荷物をくくりつけ、額に汗して石段を登ってくる宅配便の人のお姿。

毎日の生活に石段登りの日常が含まれている人々の苦労は計りしれない・・・(;´Д`)

12時8分下山。

2013/ 8/23 12:09 山寺立石寺参拝終了!

なかなか良いプチトレッキングでした(・∀・)


第二のミッションはコチラ!

今日はお昼頃から雨予報。

しかし、まだ天気雨程度のポツポツ具合です。

これはまだイケるか!?

そんなわけで、r19→r111天童山寺公園線にて天童市に突入。

  天童市

  • 人口 6万1568人(2022年3月1日時点)
  • 面積113.01㎢、人口密度545人/㎢
  • キャッチコピーは『湯のまち天童  あなたの旅に、王手』
  • 山形市のベッドタウン。将棋駒と温泉の街として知られる。県内人口5位。
  • 天童織田藩は、織田信長の次男信雄を祖先にもつ藩。
  • 将棋駒生産量日本一、西洋梨のラ・フランスの生産量も日本一。
  • 特産は、将棋駒、ラ・フランス、さくらんぼ、モモ、ブドウ、リンゴ、蕎麦、酒など。

辿り着きましたのは、その名も『修養の庭 御苦楽園(400円)』でございます。

2013/ 8/23  修養の庭 御苦楽園なう

こちらは、この一帯を治める地主さんが、不況で貧困に喘いでいる民を救う為に築園されたものだそうで。

金をやるのではいかんと、まずは庭園造成事業を起こし→民を雇って賃金をポケットマネーから支払い→8年の歳月を要し造られた日本庭園です。

まあ、個人で公共事業をやってるようなもんですね~(・∀・)

中でも庭のあちこちに建っている地主さんお手製の格言が彫られた石塔が『御苦楽園』のちょっとした名物になっています。

2013/ 8/23 13:11   ずらりと建てられた石柱

ちなみに石柱の一部を抜粋。

2013/ 8/23 13:12 石柱抜粋

幸運のときは分別 不運の時は忍耐

全盛時代に破産の種を播く

そして、こちらが地主さんのモットーです。

2013/ 8/23 13:09 至誠努力 自動自活

自動自活

自分で動いて自分で活きろ!?

・・・勉強になります(;´Д`)


御苦楽園探索!

そんなわけで、まだまだ続く金言・格言!

悪口を言われて怒らぬまでに修養を積め。
勤勉家は希望を語り、怠慢者は不平を語る。
可愛くば二つ叱って三つ褒めて、五つ教えて良き人にせよ。
無駄なく無理なく秘密なく。
腹を立てずに予算を立てて、無駄を出さずに汗を流せ。
鏡に写る我が姿   つんとすませば向こうもすます。

睨みければ睨んで返す  とかく浮き世は鏡の影よ。

泣くも笑うも己次第。

などなど。

でもって、庭の中心に据えられているのが、神社・・・

もとい、心の社と書いて『富幸心社』です。

2013/ 8/23 13:19 富幸心社

御神体は地主様そのものという事ですが・・・。

2013/ 8/23 13:21 富幸心社の社

拝殿の中に祀られているものは・・・。

2013/ 8/23 13:20 ご神体

実行心!!!

カッケー(・∀・)

お寺のワンダーランドの次は、庭のワンダーランドww


お庭拝見!

勿論、お庭もご立派です。

県内外から集められた銘石、銘木。

2013/ 8/23 13:18 御苦楽園①

庭園の中には小川も流れます。

2013/ 8/23 13:23 御苦楽園②

2013/ 8/23 13:27 御苦楽園③

きちんと手入れされている庭木の数々。

2013/ 8/23 13:26 御苦楽園④

ちなみにこちらは、某高級化粧品SK-II(エスケーツー)のCMが撮られた部屋から垣間見るお庭。

2013/ 8/23 14:14 SK-IIの間から庭を眺める

そして部屋の内部。

・・・からの、庭を眺めつつの一服。

2013/ 8/23 13:37 〆の一服

さらに、ここのオバチャンの「庭と地主さんについての説明」がまるで講談師のように見事。(地主さんの子孫か?)

ワタクシなんぞ、立ち去り時をなかなか掴めなかったくらいですw

多分、お値段以上の体験が出来るはず!?

行くべし!!w(・∀・)


本日のミッション終了!

・・・というわけで、本日の観光は無事終了。

帰り時を逃してしまったせいで、昨日アイスコーヒーをご馳走になったオジサンのラーメン屋は既に閉まり、冷やしラーメンの実食ならず。

朝9時くらいから店にいると言ってたので、明日寄ってみる事にします( ̄▽ ̄)

バンガローには15時半頃帰着。

2013/ 8/23 15:41 本日の寝場所

今までポツポツ程度だった雨も、たどり着いたと同時に雨脚が強くなり始め・・・。

今日の探索は成功って事で(・∀・)

そしてまた、閉めきってるはずなのに何処からか現れる巨大コオロギもどき・・・。

殺戮の予感Σ(´□`;)

今夜もホーンテッドバンガローもしくは阿鼻叫喚の館の夜は更ける・・・。

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走行距離 61.4km

支出

  • ガソリン 439円
  • 山寺拝観料 300円
  • 資料館 200円
  • 玉こんにゃく 100円
  • 御苦楽園入園料 400円
  • 酒ツマミ 884円

計2323円

2022追記

宝珠山立石寺について

  • 営業時間 8時~17時
  • 山門~奥之院入山料 大人300円・中学生200円・4歳以上100円
  • 宝物殿入館料 大人(高校生以上)200円・4歳以上100円

他、年中行事によって開門時間の変更有り


修養の庭 御苦楽園について

  • 開館時間 8時~17時
  • 入館料 大人400円・子供200円
  • 休園日 1月10日~2月末
  • 庭園面積 5,940㎡

昭和初期の不況下の時代、水戸部弥作氏が私財を投じ、庶民の失業対策をかねて作られた庭園。

自己の青年時代からの修養の資とした処世訓、古今の金言の数々を柱石に刻み、人生の苦しみと楽しみを盛った庭園という意味で「御苦楽園」と名づけた。


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